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68      煽った責任をとってもらうよ   (切原赤也)
 
 
 
 
 
 「あいつ 興奮すると血が沸騰したみたいになって
 それがあの充血に繋がっているらしいんだよな」
 ーというのが 彼の一番近くにいるジャッカル桑原博士の仮説
 そしてそこまで気持ちを高ぶらせる存在は テニスしかないわけで
 でももし『テニス以外』に 彼を興奮させるものがあったとしたら…?
 
 
 
 
 「…はあ?」
 「だから ちよっとした好奇心なの
 テニス以外の時でも目が真っ赤になることがあるのかなって」
 「ふーん…それって 俺のことを誘ってるワケ?」
 「はいっ?」
 「別にいいけれどね 俺の方は全然」
 
 
 
 
 あの…どうしてこんな話になっているのかな?
 
 
 
 
 「幸村部長ーっ」
 「何だ? 赤也」
 「俺 今日部長のうちにお泊まりってことにしてもらえます?」
 ちょっ ちょっとまってよそこの2人 なんで私の意見を無視して…
 「別にいいよ」
 「幸村くんっ!?」
 「ただ明日も練習があるから ほどほどにしておけよ」
 「わかってまーっす!」
 嘘つきだ 絶対わかっていないぞ
 
 
 
 
 「目…赤くならないね」
 「当然っしょ」
 「なんで?」
 「興奮ってだけでこんなことはしないからね やっぱ愛がなくちゃ」
 
 
 
 
 もちろんそれは嬉しいことなんだけれど…
 ちょっとだけ期待もしていたかな?
 
 
 
 
 
更新日時:
2005/07/07
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Last updated: 2010/5/14