眩しい日射しを木々の影が隠してくれて
地面からはあたたかな温もりが伝わってきて
こんな時に眠らなくちゃ 一体いつ寝るんだろうなって思う
「今の俺ね ものすごぉーく幸せぇ…」
「ほんと?」
「だってさ 新菜ちゃんがこんなに近くにいてくれるんだもん」
柔らかな膝をまくらにしてもらって
ふと目を開けたら 優しい笑顔でみおろしてもらってて
サラサラの髪が風に揺れているのがわかって
「ちよっとだけ寝てもいいかな?」
「いーよ テニス部の時間になったら起こしてあげる」
「ありがと…あとね ちょっとだけ手も握っていて」
「いいよ こうかな?」
温かい手から新菜ちゃんの優しさが伝わってくる
だからさ 今だけ甘えさせてね
起きたらまたいつもの自分に戻るから
今だけは 俺を新菜ちゃんの赤ちゃんにさせて
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