LOVERS

53      次の恋なんて考えない   (葵剣太郎)
 
 
 
 
 
 「女の子にモテモテになりたいっ」
 力いっぱい本音を言ったら
 サエさんはしばらくじっとボクを見て そしてフフッと笑った
 「モテる事って そんなに価値があることなのかな?」
 どうして彼がこんな事を言ったのか あの時はわからなかったけれども
 きっと当時のサエさんには好きな女の子がいたんだと思う
 
 
 
 
 でも今ならその気持ちがわかるような気がするんだ
 だってもう自分に甘いだけのプレッシャーをかけることもないしね
 「部長…頑張って下さい…」
 その一言をもらっただけで もうなんだって出来る気がするし
 夢中になればなるだけ 体も自由に動くんだ
 彼女以上のプレッシャーなんてこの世に存在なんてしない
 
 
 
 
 あんまり心配そうな顔しないでね 大丈夫だよ
 何があっても負ける気がしないんだ
 だってボクが君を泣かせるわけがない
 絶対泣かせたりしないよ!
 
 
 
 
 
 
更新日時:
2004/12/25
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Last updated: 2010/5/14