「よぉ 新菜」
そう声をかける彼もやっぱりの不思議顔
トレードマークともいえるツインテールをおろしているせいだ
「どうしたんじゃ それ…」
「雅治のせいだからね」
「なして?」
肝心なことを忘れてしまうのは 彼が詐欺師だからか
それとも全ての男がそうなのか
「あれだけ目立たないところにしてって言ったのに…」
「あー なるほど」
長い髪を持ち上げると うなじのあたりに見えるだろう赤い印
それを知ってか知らずか しっかりと刻んだのは目の前にいる恋人で
「なら今度は新菜の一番感じる太股のあたりに…」
「駄目ええーーーっっ!!」
「だって目立たないところって」
「バカあああーーーっっ!!」
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