365 TITLE

        
29      カモフラージュ   (丸井ブン太   クラスメート設定)
 
 
 
 
 
 それは教室の窓から柔らかな光が射し込む穏やかな昼休みのことだった。友人たちと一緒に昼食を終えてそのままお喋りに興じていた日生新菜の目前が、バサッという音と共に真っ暗になる。
「キャッ…」
「ちょっと新菜、大丈夫?」
自分の頭に被せられたそれは男子用の制服の上着だ。ポケットのあたりから甘いフルーツの香りがしてくる。
「もうっ、一体なんなのよ」
 一気にそれを剥ぎ取ると、そこには見慣れた例の顔がニタニタ笑っているのが見えた。燃えるような赤い髪とフーセンガム…同じクラスの丸井ブン太である。もちろんこの制服の持ち主だ。
「よお、日生」
「丸井くん…」
「それの袖のボタンとれてっから。よろしくたのむわ」
「はあ!?」
「放課後までにやっとけよ。ボタン一つくらいで『たるんどる、たるんどる』ってうるせー奴がいるからよ」
ブン太は一方的にそう言うと、白いシャツとネクタイという姿のまま教室を飛び出して行く。おそらくは外に出て仲間とサッカーかバスケでもやりに行くのだろう。
「なんでいっつもこうなるんだろ」
 そう…彼が新菜にこんな頼み事をするのは珍しいことではなかったのだ。それどころか彼女以外にこんなことを言う姿など、おそらくは誰も見たことはないだろう。
「相変わらず大変な旦那さんだね」
「はあ?」
鞄の中から愛用のソーイングセットを取り出しながら、新菜は自分の大きな目をパチパチさせる。
「旦那さんって…丸井くんの事?」
「他に誰がいるのよ」
「あーありえない。そういうのって絶対にないから」
その場の空気をパタパタと払うと、友人たちも顔を見合わせる。
「だって私、丸井くんとこれ以外にまともに話したことないもん」
「…そっ、そういえばそうかも…」
 赤い髪とフーセンガムがトレードマークの丸井ブン太と、比較的地味なタイプの日生新菜は対極の位置に存在している者同士と言っていい。座席は近いようだが、この2人が親しく話をしているところを見た者もやっばりいないのだ。
「ただ単にこき使われているだけだよ」
「新菜、手先器用だしね」
平凡を絵に描いたような女の子の唯一の自慢がそれなのだった。小さな手に針を持たせればプロ並みの小物を作り、フライパンを持たせれば万人をも唸らせる料理を作る。ふんわりとした家庭的なイメージも濃厚なので、天然女王様こと丸井ブン太に速攻で目を付けられるのも仕方ないのかもしれない。
 針にシャツと同じ白い色の糸を通しながら、新菜はフーッと溜め息をつく。
「あーあ、これさえなかったらずっと憧れの人で止まっていたのにな」
「あれ? その気がないわけじゃないんだ」
「そういうのも削がれちゃうってこと」
世間ではこういう関係に甘いものを求めるらしい。でも新菜の脳裏に浮かぶのは、高校に行っても大学に行ってもこき使われ続ける自分の運命だ。それでも絶対に文句は言われぬようにきちんとボタンを縫いつける。
「いつでもこいっ。絶対に丸井くんにも真田くんにも文句なんて言わせないんだから」
 
 
 
 
 それからもこんな感じで毎日が過ぎ、やがて彼等も一年生から二年生へと進級する時期がやってきた。まっさらな状態で入学した頃と比べてもそれなりにもまれてきて、一年下の後輩を迎えるのだという自覚も芽生えてくる。しかし…。
「よお、日生」
いつもの声と同時にまた新菜の頭上に暗幕が被さってくる。
「まっ、丸井くん…」
「今日は上から3つ目の奴を頼むわ。じゃな」
それと同時に新菜の手に転がってきたのは小ぶりの男子用のボタンだった。それを付けておいてくれと言うのである。
 最早こういった行為は、彼女にとってもクラスにとっても当たり前のことになっていた。新菜でさえもう愚痴を言うこともない。ただ相変わらず特別な接点のない自分に対して、どうしてこのような頼み事をするのかはわからなかった。
(ほーんと、どうしてなんだろ…)
「ちょっと、いい気になっているんじゃないの?」
ぼんやりと色々な事を考えながら作業をしていた新菜の元に厳しい少女たちの声が飛んでくる。いくら鈍感な性格の主とはいえ、それが自分のことを言っているのだということくらい彼女にもわかった。
「初めの頃はブチブチ言っていたくせにねー。丸井くんの奥さん気取りなわけ? ばっかみたい」
 突然新菜に因縁をつけてきたのは、クラスだけではなく校内でも有名な男子テニス部の崇拝者たちだった。それこそ将来は立海大付属中でのレギュラー間違い無しと言われているブン太に頼み事をされる新菜は目の上のたんこぶといったところなのだろう。
「別に私は…」
「ちょっと! ミーハー根性丸出しのあんたたちと新菜を一緒にしないでよ」
彼女よりもそれを見守っていた友人たちが一斉に噛みついてゆく。
「新菜は丸井に頼まれてやってんのよ。ただ羨ましいからって因縁つけるのはやめてよね」
 本人はその間に挟まれたような感じでオタオタしている。もちろん奥さん気取りなんて微塵もないし、これがなければ彼に話しかける事も話しかけられる事もない。でもだからといってこんな喧嘩腰のような形を望んでなどいなかった。突然の出来事に教室の中も騒がしくなってくる。
「だいたい生意気なのよ! いつでも丸井くんの側にいて…それが全部当たり前みたいに…」
まさか新菜ではなく周囲の人間たちが言い返してくるとは思わなかったのだろう。その口調も半ばやけくそのようで、それでも少しだけ涙が混じっているようにも聞こえた。これは自分に対するいじめのようなものなのに、どうして心の中をこんなに切ない痛みだけが広がってゆくのだろう。
「私はそんなつもりなんて…」
 新菜が慌てて間に入ろうとした時、厳しいほどに冷たい声が聞こえてきた。
「悪かったな、無理矢理やらせていたみてーでよ」
ほんの少し掠れたような声の主…それは制服のボタンを頼んで去っていった丸井ブン太に他ならない。全員の動きがピタッと止まり、教室内は不気味な緊張感に包まれる。しかしこの男はクラスの一員なのだからここにいても何の不思議もないのだった。
「丸井…く…ん」
新菜は声を震わせて、事の全てを見ていたであろう少年に呼びかけた。しかし…。
「もうてめーには何も頼まねぇよ!!」
ブン太はギロッとした目で新菜を睨み付け、彼女が手にしていた制服を強引に奪い取る。するとそこに刺してあった針の先が新菜の手を掠った。
「痛っ…」
「ちょっと新菜、大丈夫?」
 手の甲からうっすらと血が滲んでいる。ヒリヒリとした軽い痛みも走った。
「大丈夫だよ。制服に刺したままにしておいた私が悪いんだから」
糸からずり落ちる形で床に落ちた針を拾いながら新菜は笑った。その様子を見ていたクラスメートたちはもう何も言えなくなる。あの毒づいていた少女たちも同様だ。
「誰か絆創膏持ってないの?」
気を利かせてくれた仲間の一人のお陰で事なきを得ることは出来た。それと同時に授業開始のチャイムが鳴る。皆がその準備を始める中、新菜はここからでもはっきりとわかるブン太の背中を見つめていた。
(丸井くん…)
しかし彼がこちらを振り向くことはなかった。
 
 
 
 
 その出来事は人の口を伝って少しずつ内容が変わり、『日生新菜が丸井ブン太を怒らせた』という噂になって一年生の間を駆け抜けた。新菜の性格をよく知る者は同情してくれたが、結局は笑いの種を提供したことになり、しばらくの間彼女は苦しめられることになる。元凶であるテニス部の追っかけの少女たちはこれをきっかけにしてターゲットをブン太から別な部員へと変えたようだ。もっともその銀髪の部員からとてつもない仕返しを受けるのは後の話ではあるのだが。
 春休みを目前に控えた日、ぼんやりと外を眺めながら過ごしている新菜に友人が声をかけた。
「お客さん、来ているよ」
「私に?」
「うん…ねえ、もしかして知り合い?」
友人がなんとなく遠慮がちな理由はすぐにわかった。廊下で新菜を待っていた人物がとてつもない有名人だったからだ。
「ゆっ幸村くん? あのテニス部を全国優勝に導いたっていう…」
運動音痴の新菜でさえそのくらいのことは知っている。
「でもあの人確かに新菜を呼んでいるよ?」
「…もうテニス部はいいって…」
 しかし友人と問答をしている間に彼の方がこちらへとやってくる。
「君が日生さん?」
「あっ…はい」
その声はとても穏やかで優しかった。新菜に対する悪意のようなものは微塵も存在していない。
「急に呼び出したりしてごめんね。でも大切な話があるんだ」
こう言われては断ることも出来ないし、『もしかしたらこの人私のこと…うふふふ…』という想像をしたとしても仕方ないだろう。しかし今の新菜にとっては男子テニス部自体が禁句だった。あの時の切ない気持ちが蘇ってくるのだ。出来るのなら逃げ出したいとさえ思う。
「ここじゃまずいか。屋上あたりで一度話がしたいんだけれど、時間はある?」
すでに周りの好奇の視線に曝されている新菜を守るような形で幸村はそう促した。さっきまでぼーっと外を眺めていたのだから逃げようもない。
「わかりました」
 
 
 
 
 暦の上では春だというのに、屋上はまだ肌寒く風も冷たい。新菜は無言のままとぼとぼと歩きながら心の中はガタガタと震えている。
(同じテニス部の丸井くんのことを聞きに来たんだ…)
この2人が仲の良い友人同士であることは新菜も知っていた。もしかしたら例の噂を聞きつけて文句を言いに来たのかもしれない。ここで数発殴られたとしても仕方ないだろう…実際テニス部ではそういうことが頻繁に行われているという話だし。
「単刀直入に聞くけれど、ブン太と喧嘩でもした?」
「はいっ?」
「最近あいつの調子があまり良くなくてね。イライラしているようにも見えるし…もしかしたら彼女と喧嘩したんじゃないかって思って」
 この人は一体何を言っているのだろう。突然の思いがけない言葉には絶句するしかない。ようやく紡ぎ出された言葉もやはり霞んでしまいそうなほど小さかった。
「かっ彼女?」
「だって付き合っているんだろう?」
「誰と誰が…」
「君とブン太が」
新菜の顔が一瞬だけ赤く染まり、しかし首をちぎれそうな勢いで大きく振った。
「そんなことおそれ多い…絶対に有り得ませんから!」
「だって君だろう? ブン太の制服のボタンをいつも付けてくれている子って。あいつそのたびに自慢そうに話しているからてっきり…」
「ちょっ…どうしてそんなことになっているんですか?」
初めて知らされる事柄に新菜の頭はますます混乱してくる。しかし実際にそう聞きたかったのは幸村の方だろう。
「ボタンを付けたりしたのは本当ですけれど、それ以外で丸井くんと喋ったことなんてほとんどないし…」
(なるほどね)
 好きな女の子にボタンを付けてもらうことで、ブン太が嬉しかったのは本当なのだろう。それを部員たちに言いふらしたのは少し早いような気もするが…それさえ無邪気な彼らしいと素直に思えた。そして目の前にいる女の子もまた、真面目で温和そうな彼が好きになるのもわかるような子だ。でも2人の間に噂とは違う『何か』があったのは事実だろうし、それを解決しなければあの男は荒れたままだ。
「あのね、日生さん」
「はっ…はい」
「君の気持ちはなんとなくわかるよ。でもブン太も頑固というか…引っ込みがつかなくなるとますます意地を張るタイプでね。このままだとずっと平行線なままじゃないかな」
それは彼に言われなくてもわかっていた。しかし今の自分に何が出来るだろう。すでにブン太のことをあれだけ怒らせているというのに。
「辛いとは思うけれど、出来れば君の方から折れて欲しい。そうしたら話もスムーズに進むんじゃないかな」
「でも私、どうしたらいいのか。いずれにしろ丸井くんを怒らせてしまうだけだし」
「今度テニス部に来てみない?」
「…へっ?」
 新菜はズザザッと後ろに下がると、青ざめたまま再びブンブンと激しく首を振った。
「一度顔を見合わせた方が話もきちんと出来ると思うよ。周りに怖い先輩たちもいるからブン太も絶対に無茶な事はしないし」
「でもでもっ」
「もしその気になった時は声をかけてくれるかな。なんせブン太には早く復活してもらわなくちゃ、貴重な部員を一名ブラジルに帰さなくちゃならなくなりそうで…よろしく頼むよ」
幸村はそう言い残して去ってゆく。
(そんなこと言われたって…)
 自分のことをわかってくれる人がいることは素直に嬉しい。でもそんな人から出来ないことを要求されるのはやっぱり辛かった。このままではいけないことはわかっているけれど…。二つの現実に同時に挟まれたような気がして、新菜は一人で深い溜め息をついた。
 
 
 
 
 それから数日後、新菜は部の先輩に用事があるからと断りを入れてそのままテニスコートに足を向けた。行ったところで何かが変わるとは思えなかったが、それでもどうしてもブン太に会いたくてたまらなくなったのだ。
(丸井くん…)
こうして彼とほとんど関わることがなくなったことで初めて気がついた事がある。自分に対して色々と言ってきたあの少女たちは正しかったのだ。彼のことを内心で気にしていたくせに自分から動こうとはせず、ただ頼まれごとを引き受けることで特別な立場にいるのだと有頂天になっていたのかもしれない。その上気持ちを絶対に悟られぬようわざとその気のないことを言ったこともあった。そのせいで一体どれだけの人に迷惑をかけてきたのだろう。
(せめて丸井くんに謝りたい)
その想いだけが彼女をテニスコートまで導いてゆくのだった。
 それにしても…いつものことながらテニスコートの周囲はもの凄い人の群だった。彼等の人気の高さもあるだろうが、練習を見ることで何らかのデータを得ようとする他校生もいるようだ。ここに立っていると自分の姿は埋もれてしまうかもしれないが、ブン太の赤い髪はすぐに見つけることが出来た。素振りをしている様子は遠くても、そこから巻き起こる風はすぐ側に来ているような気がする。まるで制服を上からバサッと被せられた時のように。
「やあ、来てくれたんだね」
 背後から突然かけられた声にビクッと震える。そこには先日話をした幸村精市がユニフォーム姿で立っていた。
「すみません。お邪魔してしまって」
「そんなことはないよ。日生さんはまだ静かな方だと思うしね」
そう言ってニコニコと笑う彼にも黄色い声援が飛んでくる。ああ…これから先自分はどうなってしまうのだろうか。
「ブン太のことを呼んでこようか?」
「いえ…それは別に…」
自分から謝りに行こうと決めた筈なのに、またここでも逃げ出そうという気持ちになってしまう。
「日生に触るな!」
 突然大声で誰かが怒鳴りつけてくる。自分の名前を呼ばれ新菜は慌てて振り向いた。顔を怒りで真っ赤に染めながらズンズンとこちらへ向かって歩いてくるのは、それまでの噂の真ん中にいた人物だ。
「丸井くん?」
「呼んでこなくても自分から来たか」
こうなることを見抜いてあえてこのような行動をとっていた幸村はクスッと笑う。新菜の肩をまるで最後の仕上げとでも言いたげにポンと叩いて、そのまま立ち去って行った。
「幸村ァ!!」
「ハイハイ、早く仲直りするんだよ」
 彼とこうして向かい合うのはいつ以来だろう。クラスメートの一人であるはずなのに、こんなに緊張してしまう間柄なのも不思議な話だ。そして同じ居心地の悪さを相手も感じているらしい。
「…怪我」
「えっ?」
「この前、血ィ流していたろ。それ…大丈夫なのか」
強引に制服を奪われたことが原因で怪我をしてしまったことを思い出す。
「うん、平気…あの時は嫌な思いをさせてしまってごめんなさい」
もうすっかり消えている傷のあったあたりをさすりながら、新菜は深々と頭を下げた。その痛々しい様子にブン太は強く唇を噛みしめる。
 この少女が何も悪いことをしていないことくらい、あの瞬間からわかりきっていたことだ。女子生徒たちからあんなに酷いことを言われても何一つ言い訳もせずに…なのにその種を蒔いたのは他ならぬ自分なのだ。その場に居合わせたことが申し訳ない半面とても恥ずかしくて、八つ当たりのような言葉を浴びせて、わざとでないにしても怪我までさせてしまった。なのにどうしてこの子は自分に謝ったりするのだろう。
「それだけどうしても言いたかったの。それじゃ…邪魔してごめんね」
こそこそと逃げるように立ち去ろうとする背中に、自分が思った以上の声が出てきた。
「待てよ!」
「はいっ」
 何を言われるのか覚悟しているのか、新菜は振り向くことなく硬直している。
「お前バカじゃねーの? つーかここまで鈍い奴なんざ、流石の俺も見たことねーよ!」
「ごっ…ごめんなさ…」
「俺がお前だけにボタンとか頼むの、変だとは思わなかったのか!? 本当に嫌だったって言うならもう何も言えねーけど。でも少しくらい俺がどんな気持ちで行っていたか、わかってくれてもいいだろうによ」
今更こんなこと言っても仕方ないことはわかっている。自分は彼女のそういった部分も承知で行っていたのだから。それに頼み事をするだけなら心も傷つきようがなかったし、ひたすら幸せな気持ちでいられた。でも…。
「丸井くん?」
新菜は恐る恐る振り向いて彼の顔を覗き込んだ。そのきょとんとした表情が内心憎らしくて、でもそれを何よりも見たくて彼女の元を通ったのだ。
「好きだって言ってんだろぃ? 初めて会った時からずっと!!」
 その後のテニスコートに轟いた騒ぎについては語るに及ばないが、とにかく少女たちの金切り声が響き渡り、他校のデータマンたちは『丸井ブン太、熱愛発覚』という自分たちにまったく関係のないデータを持ち帰る羽目になり、そしてブラジルからの留学生は隣に立っていた部員にこう声をかけた。
「なあ、幸村」
「どうした?」
「俺、もしかしたら日生に救われたのかな…」
幸村精市はジャッカルに対して一見罪のなさそうな笑顔を向け、こう言った。
「そうかもしれないね」
  
 
 
 
 
END
 
 
 
 
たとえばこんな馴れ初め話でした。『人気者にアプローチされることで、他の子からいじめにあう』という設定は、ジャンルやカップリング問わずよくあるものだと思いますが、見るのは平気でも書くのはなんとなく抵抗があったりして…その為今回は相手の女の子たちよりも丸井くんの方に悪い子になってもらうことで自己解決。
 
 
 
 
イメージソング   『あなたに』   モンゴル800
 
更新日時:
2005/04/24
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Last updated: 2010/5/14