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37      雨上がりの青空   (宍戸亮)
 
 
 
 
 
 突然降り出した雨を避けるようにして
 見知らぬ店の前に立つ2人
 その上の 申し訳ない程度の屋根に守られながら
 
 
 
 
 「激ダサ…」
 「えっ?」
 「別にテメーの事じゃねえよ その…雨がだ」
 「うん」
 
 
 
 
 いつもなら憎まれ口くらい いくらでも出るのに
 どうして今はこんなに切ない気持ちになるのかな
 雨が作る壁の中で まるで世界に2人だけのよう
 だからきっと何を言えばいいのかわからないんだ
 
 
 
 
 「おい!」
 「え…なに?」
 「雨上がっているぜ 行くぞ」
 
 
 
 
 グレイの空がほんの少し切れて
 そこから青い空が覗き込んでいる
 それが亮の青い帽子に繋がっているような気がして
 なんか妙に幸せな気持ちになった
 
 
 
 
 
更新日時:
2005/03/22
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Last updated: 2010/5/14