LOVERS

21      待っているから   (木手永四郎)
 
 
 
 
 
 九州の2強がそれぞれ転校したと聞いた時から
 その覚悟は決まったのかもしれない
 この小さな南の島から叩きつける
 難攻不落の大都会への挑戦状
 やるだけの価値はあると思った
 そのために自分たちがどんな悪役になったとしてもだ
 必死になってかき集めた
 それでもよいと言ってくれる仲間たちと共に
 
 
 
 
 「あれ? 新菜一人?」
 「うん」
 「そばに木手くんがいないのって なんか不思議だね
 今はテニスの大会で東京だっけ」
 「テニスというよりも…戦いへ かな」
 
 
 
 
 この夏の沖縄よりも熱い永四郎の心
 でも どうか忘れないでいてね
 私も あなたも チームメイトのみんなも
 どこまでも続く青い空と それを映す透明な海
 その美しさに抱かれて これまで育ってきたのだから
 
 
 
 
 
更新日時:
2005/02/11
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Last updated: 2010/5/14